岩山

アルピニスト養成アカデミー・アイゼントレ in 越沢バットレス

2018年11月28日(水)
越沢バットレスにてアイゼントレーニングを行いました。
今日の参加者は、アイゼンでの岩登りが人生初のMJさん。
右ルートの1ピッチ目から、天狗の肩とは反対方向にある、懸垂下降支点に向けてルート取りをし、そこにトップロープをセットして練習をしました。

アイゼンを履かずにブーツのみでチャレンジ

まずは東屋にて装備チェック。ブーツの紐の締め具合は、通常の山歩きよりかなりきつめにすることが大切です。紐を締めたつもりでも、岩壁につま先立ちになると、かかとが浮いてしまうことがあります。それを防ぐためには、足首から下の紐をかなりタイトに締めておく必要があります。

まずはアイゼンなしで、ブーツのみで登ってみます。これはこれでソールが結構滑るので、慣れないと怖いものです。ふだんクライミングシューズでスイスイ行けるはずの所も、一歩一歩がかなり慎重!

2本目からはアイゼンをつけてクライミング

2本目はいよいよアイゼンを装着してのクライミングです。
アイゼンがクライミング中に外れると、とても怖い思いをします。なので踵のバインディングを固めに設定します。目安としては、両手で「バチン!!」という音とともに締まるぐらいです。

アイゼンでのクライミングのポイントは、、、
・かかとを上げ過ぎず、出来るだけ足裏を水平に保つ
・怖さで膝が岩壁にむかって曲がりやすいが、これを我慢して前爪でしっかりと立つ
・前爪2本のアイゼンの場合、親指側の爪を積極的に利用する。そしてもう一方の前爪が岩に触れると、安定していた親指側の爪が岩から外れてしまいます。なので足を岩に置いたら、足はできるだけ動かさないようにする
・おだんごぐらいの岩のコブ状のところは前の爪4本を利用し、コブを包み込むように足を置く

 

MJさん、ヒャー!と言いながらもノーテンションで完登!!素晴らしいです。

お昼ごはんを済ませてから、第3登目。岩壁に日が差してきて、一枚脱ぎたくなる暑さになりました。でもビレイ場所は井戸の底(笑)。

かなり慣れてきて、極小スタンスにも立てるようになってきた

ラスト4本目はできるだけ難しい場所を選んでチャレンジです。だいぶ体が疲れてきたようで、1テンション。でも上まで登り切りました。

最後は東屋にてレスキュー用のロープ担架を作成する練習をして、本日の研修を修了!!

レスキュー用ロープ担架(半身用)

とてもとてもMJさん頑張りました!恐らく筋肉痛必至です。次回の予定は12月12日です。再び越沢バットレスにて、今度はマルチピッチに出陣です。

 

※越沢バットレスへ行く車道は現在工事中です。工事現場の途中に車を止めると、工事用車両が往来できなくなってしまいます。鳩ノ巣駅駐車場に車を止めるなりして、ありがたい40分のアプローチトレーニングを楽しみましょう!!

アルピニスト養成アカデミー 湯川クラック・男山ダイレクト

アルピニスト養成アカデミー 第3回講習は、5月27日湯川、28日男山ダイレクトで実施されました。
湯川では、受講生の皆さん初めての、クラッククライミング!! テーピングをまず巻いて、それからハンドジャム・フットジャムの方法をレクチャーします。ですが百聞は一見に如かず!クラックをまずは触ってみましょう、ということでお一人ずつチャレンジ!

初心者課題で有名なデゲンナー(5.8)。グレード(難易度)は低くても、わりとクセのあるルートだと思います。男性の手だと、手の8割ぐらいしかクラックに入りませんし。フットジャミングは慣れるまでは怖いですね。「ほんとうにこれで滑らないのか?!」と思ってしまいますよね(笑) ですがフットジャミングに慣れれば、こんなに良いスタンス(足がかり)はない!と思えるようになるのです。

お昼ごはんの後は、前回の研修で消化できなかった、セルフレスキューの一つ、1/3引き上げ法を実習しました。フリクションヒッチを使うよりも、タイブロックを使う方が、一瞬で引き上げシステムを作れて楽です。
その後はビレイ中の仮固定を実習しました。

さてクラック講習に戻り、もう一度デゲンナーを登ります。みなさんかなりの奮闘模様!クラック技術は、アルパインクライミングをする際に、とても重要な物です。自分でプロテクションをセットし、岩壁の弱点をついて登る技術は、将来大きな岩壁に取り付くときに、心強い武器になります。

2日目は川上村の雄峰、男山に引かれた素晴らしいルート、「男山ダイレクト」を登りに行きました。受講生が4名なので、講師は私の他に、Mr.DOUKEガイドをお招きして、2グループに分かれて、登りだしました。
岩壁を目指していざ出発!!

朝の登山口は少し肌寒いぐらいでしたが、アプローチを始めると案の定汗が噴き出してきます。
目指すは男山の頂上岩峰群!!

3ピッチの岩壁は、1ピッチ目<2ピッチ目<3ピッチ目という具合に難しくなっていきます。脆さも同じように遷移していきますが、景色も登るごとに素晴らしさを増します。

クライマーの背中は、野辺山高原のレタス畑と、八ヶ岳・南アルプスが見守っている

脆さはあるが、日本の壁を登るならこの脆さに対応した安全な登り方を覚えることも必要

3ピッチ登った後は、200mほどの岩稜をコンティニュアスで歩きます。そして頂上にポコッと出るのです。


後続グループが岩稜を歩いている

約2時間で、取り付きから頂上にでました。頂上は360°の大パノラマ。美しい景色です。
男山ダイレクトは、ほとんどボルトと残置ハーケンで登れますが、小さなカムやナッツも有効です。ランナウトするので、これらを持っていくと安心です。下降は一般登山道を歩けます。懸垂下降する箇所はありません。

次回は三つ峠屏風岩にて、支点構築・セルフレスキュー・懸垂下降・ビレイ技術・マルチピッチシステム・トップロープによる練習と盛りだくさんのメニュー予定です!