富士山

1月開講 目指せ冬富士!!プロジェクトのご案内

岳人憧れの冬の富士山。カチカチのアイスバーンに強風。それだけで恐れおののくには十分の触れ込みですが、ここを確実なガイド技術で、お客様の安全を確保し、一緒に登頂します。4日間の八ヶ岳トレーニングをしたのち、3月上旬の、天気がマイルドになってくる頃合いに頂上アタックをします。憧れの冬富士に、私と一緒に登ってみませんか?

★実施概要

◆参加資格 年齢制限はありません。冬山の道具をお持ちの方、またはこれから揃えることのできる方。
◆定員 先着2名
◆最少催行人数 1名

○第1回 2020年1月18日(土)~19日(日)
場所 南八ヶ岳
1日目 赤岳鉱泉付近にて雪上訓練==ミスをしない歩き方を徹底的に学びます。
2日目 赤岳登頂 地蔵尾根から登り、文三郎道を下ります。ここで複雑な地形の上を、アイゼンを履いて安全に行動する技術を身につけます。
受講料 ¥55,000
その他経費 赤岳鉱泉宿泊費(各自)・現地までの交通費・ガイド諸経費を人数割り

 

○第2回 2020年2月22日(土)~23日(日)
場所 南八ヶ岳
1日目 阿弥陀岳北稜登攀
2日目 赤岳~阿弥陀岳縦走 文三郎道よりまず赤岳に登り、そこから中岳を経て、阿弥陀岳に登頂します。
受講料¥55,000
その他経費 行者小屋宿泊経費(各自)・現地までの交通費・ガイド諸経費を人数割り

 

○第3回 富士山登頂本番 2020年3月7日(土)~8日(日)
1日目 吉田口1合目~5合目佐藤小屋(泊)
2日目 佐藤小屋・・・富士山頂上・・・佐藤小屋・・・1号目
受講料¥75,000
その他経費 佐藤小屋宿泊費(各自)・現地までの交通費・ガイド諸経費を人数割り

 

○予備日
第3回の日程で悪天候の場合、この日程にスライドします。
2020年3月20日(金祝)~21日(土)

 

 

 

冬富士ガイド 2017年3月4日~3月5日

冬の富士山ガイドの模様をお伝えします。

フランス人で、日本に8年住む男性のお客様を、富士山にご案内してきました。

フランス人のKさんは、高山のご経験はありますが、日本の冬山の経験は初めてです。

そこで12月・1月に八ヶ岳でトレーニング山行を行うことにしました。

そこで登ったのは、硫黄岳、赤岳一般道、阿弥陀岳北稜です。

人により、トレーニング内容は変わりますが、Kさんの場合はこれで富士山への準備が出来上がりました。

2017年3月4日(土)馬返し~佐藤小屋

13時25分、馬返しに車を止めて出発した我々は、青空の下汗をかきながらのんびりと上がって行きました。
佐藤小屋までの道のりは、コメツガなどの大きな針葉樹の森を歩く、癒しのルートです。時折河口湖方面の展望が得られ、どんどん高度が上がることを実感できます。

16時に五合目佐藤小屋に到着!! ご主人やおかみさん方の笑顔が出迎えてくれました。
この夜のごはんは盛りだくさんの具材が入った、豚しゃぶでした!!おいしかった~!万年寝不足の私たちは、食後すぐにお布団へ。。。

2017年3月5日(日)佐藤小屋~3,230m~佐藤小屋~馬返し

5時に美味しい美味しい鍋焼きうどんを頂いてから、小屋前でハーネス・アイゼンを付けます。装備の最終チェックを行いました。ヘルメットの調整・アイゼンの締め具合の調整など…道具に不備があってはならないのです。とてもシビアな山登りが待っていますので!

風はやや強し。空は快晴。あとは数日前に降った雪の下にある氷の具合が、登頂成功の鍵を握ります。
6合目まではややゆっくりと歩いて、ウォーミングアップです。6合目の登山指導センター脇で、ロープを結びあって、登り続けました。

登るにつれて、少しずつ風が強くなってきました。頂上付近はかなりの風が吹いている模様です。
冬富士は、夏の賑やかさが嘘のように荘厳で、厳しい面をしています。1ミスが命取りになる山なので、絶対にミスは許されません。ガイドは秒単位で変化する状況を読みながら、お客様の安全を確保します。一方Kさんは初めの内呼吸が若干あらかったものの、登るにつれて調子が出てきたようです。


だんだん調子を上げてきたKさん

2,230mの佐藤小屋から登り始めて、すでに800mほど高度を上げました。雪面はカチカチに凍っています。アイゼンの歯が刺さりこむ感覚は、いつでも素晴らしい! 標高3,000mぐらいより上は、時折猛烈な風が吹き荒れます。ピッケルのピックを雪面に刺して、耐風姿勢を取りながらジリジリと高度を上げていきました。

 

3,230m

かなり強烈な風に吹かれるようになっていました。これ以上高度を上げるのは危険と判断し、撤退することをKさんに伝えました。Kさんはクライマーズハイになっていたようで、撤退することをとても残念がっていました。あと標高差500mで山頂なのですが、登りより難しい、下りが待っています。体力を十分に残した状態で降りなければなりません。もし体力の8割を使って登頂しても、下りでミスを犯してしまう可能性は大です。その前に下らなくてはならないのです。生きて帰る為に。来シーズンに再挑戦することを山に誓って、下降を開始しました。

今冬の富士山では、多くの滑落者が出ています。それゆえ佐藤小屋のご主人・おかみさん・スタッフの皆さまも、私たちのことを心配してくださいました。無事に佐藤小屋について、小屋の皆さまに帰着を伝えると、私も少しホッとしました。挨拶をし、春の陽気の吉田ルートを下りました。Kさんは下りがとてもお得意です。わずか1時間で、馬返しに到着しました。

体感温度マイナス30℃の世界から、プラス5℃の世界へ戻りました。暑いぐらいです。Kさんは車窓から富士山を振り返って、「とても悔しいね!」と連発していました。私も登頂できなかったのは非常に残念ですが、命あっての山登りです。心に、来年こそは!と誓い、この旅を終えました。